ガラスの種類
防災・防犯をはじめ、省エネや快適な暮らしへの貢献など、ガラスには様々な種類があります。
どのような種類のガラスに何ができるか、ご紹介します。
フロートガラス(透明ガラス)
もっとも一般的なガラス
現在製造されている板ガラスの中でもっとも一般的な透明板ガラスで、家の窓や車のウィンドウなどに用いられています。 平潤性に優れ、ゆがみがほとんどないため、明るく開放的な空間を演出します。 さまざまな板ガラスの「基本型」 板ガラスには、さまざまな目的に応じて高度な加工技術が取り入れられています。 【フロートガラス(透明ガラス)】は、それらの板ガラスの基本型であるといえます。 |
網入りガラス
火災時の延焼を防ぎます
網入りガラスは、火災時に火の侵入を防ぎ、また、外への延焼を防ぐ効果のあるガラスです。延焼の危険性が高いビル街や住宅密集地などで使われています。 ※使用すべき部位は、消防法によって定められています。 網入りガラスは防犯ガラスではありません 「網入りガラス=防犯機能を持つガラス」と思われがちですが、これは誤りです。 |
型板ガラス
プライベートな空間や仕切りにお勧め
私たちの家やオフィスには、プライバシーを守るために視線をやわらげたい場所が意外と多くあります。しかし、そのためにカーテンを閉めていては、日当たりや明るさが損なわれてしまいます。明るさはそのままで、プライバシーにも配慮したい場所には【型板ガラス】がお勧めです。 豊かなバリエーションでお部屋に風合いを 代表的な【型板ガラス】として挙げられる「くもりガラス(不透明ガラス)」。くもりガラスといっても光は十分に取り入れられるので、プライバシーを守りながらの空間づくりが可能です。現在は型模様のバリエーションも豊富なので、使い方によってお部屋にさまざまな風合いが生まれます。 |
強化ガラス
割れにくく、割れても安全なガラス
加熱・冷却処理によって強度が高められた強化ガラスは、手でたたいたり、ボールがぶつかったりしてもなかなか割れません。また、万一割れても破片が鋭利な刃先のようにならず、小さな粒状になるため大ケガをする心配がありません。住宅、お年寄りのいる部屋はもちろん、多くの人が集まる学校やオフィス、デパートなどで使われています。 防犯性能は期待できません 【強化ガラス】は、その名前から「防犯機能を持つガラス」と思われがちですが、これは誤りです。フロートガラスと比べて割れにくく割れても安全な反面、ガラスの脱落を防ぐことができないので、防犯性能は期待できません。防犯対策には【合わせガラス】をお勧めします。 |
耐熱強化ガラス
防火対策には【耐熱強化ガラス】
一般にガラスには耐熱性能がなく、高温の炎で熱せられると割れ落ちてしまいます。火災時には、割れ落ちた窓から炎が侵入したり燃え広がったりします。【耐熱強化ガラス】は耐熱・遮熱性能に優れ、火災のときガラスが脱落して炎が侵入するのを防ぎます。また、万一割れても、破片は小さな粒状になるため大けがを防ぐ安全なガラスです。 開放感を演出するクリアな外観 従来防火用のガラスとして使われてきた【網入りガラス】と異なり、金属線が入っていないため外観がクリアで、開放感のある居住空間をつくることができます。 ※防火対策に役立つガラスには、ほかに【網入りガラス】があります。火災によるガラスの脱落や燃え広がりを防ぐ効果がある一方、ガラスに金属線が入っているため、クリアな外観を求める場所には向かないことがあります。 |
合わせガラス
機能1 『防犯機能』
より強靭で厚い中間膜を使った【合わせガラス】は、衝撃に強くて砕けにくく、高い防犯性能を持っています。窓は、空き巣が住宅に侵入する際もっとも狙われやすい場所。多くの場合、道具を使って短時間で窓を打ち破ってしまいます。しかし、防犯性能の高い【合わせガラス】は衝撃に強く、道具で打ち破ろうとしても容易に貫通できないため、窓からの侵入を防ぐことができるのです。 ※防犯機能を持つ【合わせガラス】は一般に「防犯ガラス」とも呼ばれます。 機能2 『防災機能』 【合わせガラス】には、ガラスの脱落防止性能に特に優れ、防災対策に高い効果を発揮するものがあり、こうしたガラスは一般に「防災ガラス」とも呼ばれます。「防災ガラス」は、特殊な中間膜の効果で、災害時に衝撃を受けたり風雨にさらされたりしても割れにくいのが特徴です。また、万一割れても、ガラスの脱落や破片の飛散がほとんどないので、大けがを防ぎます。つまり、万一災害にあったとき、ガラスによる被害を最小限に抑えることができるのです。 機能3 『防音機能』 遮音効果のある特殊な中間膜を使った【合わせガラス】は、ガラスの振動を中間膜が吸収することによって、優れた防音性能を発揮します。電車・車などの不快な騒音が室内に侵入するの防ぐ一方、ステレオや掃除機など室内の音が外に漏れるのも防ぎ、静かで穏やかな居住空間を確保します。 ※防音機能を持つ【合わせガラス】は一般に「防音ガラス」とも呼ばれます。 |
複層ガラス
複層ガラス(ペアガラス)】特徴は「中空層」
複層ガラスの機能のポイントは、二枚のガラスの間に乾燥空気を封入した「中空層」にあります。この中空層の中の空気によって、いわばダウンジャケットのような断熱効果が生まれるのです。 住まいの問題解消に役立ちます 冷暖房効果の低下や結露の発生など、住まいの快適さを損なうさまざまな問題の原因は、「熱の移動」にあります。複層ガラスは、熱の通り道である窓の断熱性能を高めるため、こうした問題の解消に役立ちます。 |
遮熱複層ガラス
優れた断熱・遮熱性能で夏も冬も快適!
一般的な複層ガラスと同じように見えますが、大きな違いは屋外側のガラスに特殊な金属膜があることです。この特殊金属膜が優れた断熱・遮熱性能を発揮します。夏は強い太陽熱の侵入を防ぎ、冬には室内の熱を外に逃がさないため、一年を通して室内を快適に保ちます。 快適に暮らしながら、温暖化防止に貢献できます 断熱・遮熱性能が高いので、少ないエネルギーで冷暖房がよく効きます。つまり、冷暖房に必要なエネルギー量が減るので、そのエネルギーを生み出す際に排出されるCO2を減らすことができるのです。 ほかの場面でも役立ちます 断熱性能が高く、結露の軽減に役立ちます。また、紫外線の侵入を防ぎ、家具やカーペットなどの色あせを防ぐ効果があります。 |
高断熱複層ガラス
一段と優れた断熱性能で冬の暮らしが快適に
一般的な複層ガラスとの違いは、室内側のガラスに特殊な金属膜があることです。太陽熱を効率よく取り入れることができるうえ、特殊金属膜が室内の暖かさを外に逃がしません。 一般的な複層ガラスと比べてより高い断熱性能を持ち、厳しい寒さをやわらげます。 ほかの場面でも役立ちます 特に優れた断熱性能を持つので、結露の軽減に役立ちます。また、紫外線の侵入を防ぎ、家具やカーペットなどの色あせを防ぐ効果があります。 |
異厚複層ガラス
優れた防音性能で静かな環境づくりを助けます
一般的な複層ガラスとの違いは、二枚のガラスの厚さが異なることです。この構造によって複層ガラスに起こりがちな共鳴透過現象を防ぎ、高い防音効果を発揮します。電車・自動車の音や道路工事の音などの騒音が室内に伝わるのを防ぎ、静かな環境づくりに役立ちます。また、ステレオや楽器、掃除機などの室内の音も外に漏れにくくします。 ほかの場面でも役立ちます 一般的な複層ガラスと同様の断熱性能を持っているので、結露の発生を抑える効果があります。 |
鏡
鏡の用途
私たちの生活に欠かせない鏡。姿を映すためだけでなく、部屋を広く見せるなど快適な居住空間を演出するためにも活用されています。浴室や玄関以外にも取り入れて、ステキな空間を演出してみましょう。 鏡のお手入れ・寿命 鏡は、普段は乾いた柔らかい布で拭いてください。汚れが付着している場合は、市販の中性洗剤やガラスクリーナーで下拭きし、乾燥後に乾いた布でよく磨きます。シンナー、ベンジン、灯油などを使ったクリーニングは、鏡を痛め寿命を縮めてしまいます。鏡は、適切な手入れをすれば長く使用することができますが、鏡の特性・構造上、寿命があります。長年使っていると鏡の周辺部に出てくる黒っぽいしみ。実は、鏡裏面の銀膜がさまざまな要因で化学変化を起こしているのです。このしみが取替えのサインといえますので、交換をお勧めします。 |